ゆきこいめると
内容紹介
「だから、ふゆ部ってなにをするんですか?」「冬を大いに楽しみ、愛でる部だよ」学園一番の奇人、伊奈波うさぎ(いなば うさぎ)から、謎の部活――『ふゆ部』へと誘われた陸崎 瞠(おかざき みはる)。彼はまだこの雪深い街へ引っ越してきて3ヶ月の転入生である。新たな土地で迎える、初めての冬。今までの常識が通用しない、雪国の冬。寒がりで冬が大ッ嫌いな瞠は、冬眠する熊のように、おとなしく春を待つ気だった。なのに、学園一番の変人に目をつけられてしまったのが運の尽き。うさぎを筆頭に、奇妙奇天烈なふゆ部の面々に囲まれ、ふゆ部への入部を迫られる。実は冬が苦手なクラスメイトの、姫廻たるひ(ひめぐり たるひ)。学園の烈風ハリケーンと称される破天荒なトラブルメーカー、烈風寺嘩音(れっぷうじ かのん)。汗っかきでみんなのお姉さん 兼 カイロ役の、宇奈月雫里(うなづき しずり)。冬の申し子と自他共に認める大の冬好き、白 雪姫(つくも ゆき)。そんな面子が住む、元旅館のふゆ部専用寮『冬源郷』へと誘われる瞠。入部を断りつづけるも、いっこうに止まない勧誘に瞠は言う。「どうして、そんなに入部させたがるんですか」「キミがいると、もっと楽しそうだから」はたして瞠は、経験したことのない冬を越え、無事、春を迎えることはできるのだろうか?